プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する上場企業

株式会社みらいワークス 代表取締役 岡本 祥治 様

Q.これまでどのような人生を歩んできたのか?なぜ起業したのか?

大学卒業後、外資系コンサルティングファームのアンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)に入社し、ITコンサルタントとして、基幹システム導入や、ITアーキテクチャー構築、ERP導入などのプロジェクトに参画した。その後、戦略グループへ転籍し、事業戦略策定や新規事業企画、新サービス立上げ支援などのプロジェクトを推進した。

アクセンチュアを退職後はベンチャー企業に転職し、事業管理や新規事業立ち上げなどに携わった。30歳を迎える頃、47都道府県を巡り、その旅の過程で各地の衰退した状況を目の当たりにし、「日本を元気にしたい」という強い想いが生まれた。それを実現するべく、2007年に株式会社オンサイドパートナーズを設立し、独立コンサルタントとして活動を開始。2012年には、「プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステム」を創造することを目指し、株式会社みらいワークスを設立した。

Q.どのような理念・想いで、どのような事業を展開しているのか?

個人コンサルタント、フリーランサーとして活動を始めた際に、自分と同じような苦労をしている起業家や独立プロフェッショナル達が多いことに気付いた。そこで、「個人で戦うプロフェッショナル人材が活躍する為の社会インフラを構築することで、日本を元気に出来るのでは?」と思い立ち、プロフェッショナル人材サービス事業を開始した。当社では、企業においてプロフェッショナル人材が不足した際に、即戦力の外部人材を業務委託という形態で提供する人材紹介サービス「FreeConsultant.jp」を主軸とした事業を展開している。

長期的には今後、国内の就労人口が減少していくことは明白であり、労働力不足によりビジネスが縮小していく可能性がある。正社員雇用という働き方だけでなく、フリーランスの活用により日本の労働力不足を解消することにも寄与していきたい。

Q.どのようなクライアント、どのような依頼が多いのか?

クライアントの50%が事業会社、40%がコンサルティング会社、10%がSIerだ。上場企業や大企業が80%を占めており、業種は、メーカー、流通、小売り、サービス、運輸など様々だ。常時、50~70社のクライアントのプロジェクトが稼働し、現在の登録プロフェッショナル数は 6,200 名超(2017 年 12月 31 日時点)となっている。

クライアントからは、「現場でリソースが足りていないので、実行力を提供して欲しい」という依頼が多い。単なるアドバイザリーではなく、物事を進められる人を求められるケースが大半だ。また、案件の種類としては、基幹システムやデジタル・メディアの企画・開発など、ITが絡んだ案件が全体の70%を占めている。従って、ITバックグラウンドを持つ人材、ITのプロジェクトを推進できるような人材に対するニーズが大きい。

Q.ここまで事業が拡大できた要因は?

日本でも企業が労働者の雇用を守ってくれる時代は終わり、働くことに対する価値観が変化し始めた。また、PC1台あればビジネスができる時代になり、個人として独立する人、会社を設立してスモールビジネスを始める人が増えてきたことが第一の要因だ。

また、日本は、2025年には583万人の労働力が不足するとされ、多様な働き方を推進する「働き方改革」の実現に向けて、社会制度の変革が始まっている。特にIT業界は、人材の確保が重要課題となっている。このように少子高齢化・労働力不足の未来に寄与できるビジネスであることが第二の要因だ。

第三の要因として、目の前でプロ人材不足に悩んでいる企業が増えている。当社サービスを利用すれば、プロジェクトごとにその分野に知見のあるフリーランスを即採用することができ、人材に対する企業が抱える問題を解決する力強い手段の一つとなるため、サービスを利用する企業が増えている。

Q.今後のビジョンは?

当社では「プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する」というビジョンを掲げている。この“エコシステム”の概念は、プロフェッショナル人材が独立や起業など、雇用だけではなく様々な働き方を柔軟に選択できるようになるための世界観だ。このプラットフォームを整え、新しい働き方を実践できる社会インフラとなり、日本のみらいのために挑戦する人を増やしていきたい。また、成長市場の先端 IT(Fintech、ロボティクス、IoT、デジタル等)への展開を強化しながら、「新しい働き方」の啓蒙活動も行っていく。

Q.今後の課題は?

人材採用、人材育成が課題だ。我々のビジネスモデルを推進するためには、2つの能力が求められる。人材サービスを提供する会社として登録者を集める、新規受注を獲得するといったオペレーションを行う能力と、業務委託として各プロジェクトをマネジメントする能力だ。現状クライアントからの引き合いは増えており、かつプロ人材の登録も増えているが、事業が成長していく為の社内の体制整備が追いついていないことが目下の課題である。

コンサルタントもできて、プロジェクトマネージメントもできて、営業もできる。かつ登録プロを第一に考えて業務をするマインドセットを持ち合わせている・・・というすべての条件を兼ね備えている人物を、育てなければならない。

Q.経営者として心掛けていることは?

常に、相反する2つの目線を持つよう意識している。例えば、「自分の意見」に対する「相手の意見」。時間軸の場合は「短期」と「中長期」といった形である。特にベンチャー企業の場合は、時間軸について大きな枠組みのことを中長期的視点で考えながら、「目の前の売り上げを立て成果を出す」という短期的な視点の2つを両立して持つことが重要だ。

また、やらずに後悔するより、やってみることを心掛けている。行動を起こせば、何かしらの経験を得ることができる。人はつい「やらない理由」を探してしまいがちで、私自身も、昔は危機回避の気持ちから「もしこうなってしまったら?うまくいかなかったら?」と過剰に心配し、行動が起こせずにいた時もあった。しかし、さまざまな経験を重ね、また書籍や人の話に耳を傾けることで「心配事のほとんどは、実際にはほとんどは起こらないものだ」と学び、徐々に思考に変化が生まれ、今に考え方に至っている。大切なのは、「もしこうなったら?」と無尽蔵に出てくる不安にかまうのではなく、「こうなったらこうすればよい」と方針を決めた上で、まずは行動してしまうことだと考えている。

会社概要

会社名株式会社みらいワークス
事業内容プロフェッショナル人材に特化した人材採用・人材調達支援事業。
・プロフェッショナル人材マッチングサービス「フリーコンサルタント.jp」
・Fintechに特化したプロフェッショナル人材マッチングサービス「FinTechコンサルタント.jp」
・戦略的キャリアプランニングサポート「コンサルネクスト.jp」
・最適なキャリア形成を一緒に考える「「独立」「起業」「転職」あなたはどれを選ぶ?」
・フリーランスのためのお試し稼働付き就職支援サービス「大人のインターン」
代表者名岡本 祥治
代表プロフィール2000年に慶応義塾大学理工学部を卒業し、アクセンチュア株式会社に入社。IT、業務、戦略領域のコンサルタントとして、基幹システム導入や事業戦略策定、新規事業立上げなどのプロジェクトを推進。ベンチャー企業へ転職しグループ会社の事業管理や新規事業立上げなどに携わった後に、2007年に起業。独立コンサルタントとして活動しつつ、多くの新規事業に挑戦と失敗を繰り返した後に、プロフェッショナル人材サービス事業を立ち上げる。
沿革2012年 株式会社みらいワークス設立
2012年 プロフェッショナル人材マッチングサービス『FreeConsultant.jp』開始
2012年 戦略的キャリアプランニングサービス『ConsulNext.jp』開始
2016年 経営理念とビジョンを刷新、みらイズム(行動指針)をリリース
2016年 Fintechに特化したプロフェッショナル人材サービス『FintechConsultant.jp』開始
2016年 Salesforceに精通した『独立コンサルタント養成プログラム』開始
2016年 登録コンサルタント 5,000名突破
2017年 独立・起業・転職から選択肢を考える新キャリアプランニングサービス『「独立」「企業」「転職」あなたはどれを選ぶ?』サービス開始
2017年 東証マザーズ市場へ株式公開
2017年 フリーランスのためのお試し稼働付き就職支援サービス「大人のインターン」サービス開始
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