Q.どのような理念・想いで事業をされているか？

経営理念として掲げているものは、大きく3つある。一つは、「快適で豊かな生活環境・住宅環境の実現をめざし、良い仕事をしよう」ということ。当社はディベロッパーとしての役割も担っているため、都市を創っていくことに貢献し、その土地の生活環境や住宅環境の快適性を十分考え、事業を行っていこうと心に決めている。

二つ目は、「従業員の生活向上」。世間的に見て良い会社と認めていただけるよう、給与を含めた従業員の生活水準を向上させることには注意を払っている。従業員の貢献により利益が出れば、適切な還元ができる仕組みを整えている。

三つ目は、「社会貢献」。当社は、公共工事も引き受けており、住民の方々の税金から対価を頂いているため、社会に対してあらゆる形で還元、貢献する取り組みを行っている。その一環として、20年以上にわたり、高校生向けの奨学金制度を提供している。

Q.静岡県一の建設会社になれた理由は？

一つは、静岡市に地盤を築いたことが良かった。静岡市は東京と名古屋・大阪の間にあり交通アクセスが良く、また県庁所在地でもあるため、高い建設需要に恵まれた。

もう一つは、建設会社として多岐にわたる事業を展開していること。当社は、ビル・マンションの建築を中核としながらも、ディベロッパーとしての役割も兼ねている。生コン事業も行っており、建築事業が不振だった時期は、生コンクリートの製造・販売事業で収益を上げることができた。バブルの時期は、コンクリート・プレハブ事業も行うなど、建築事業以外にも積極的に参入してきたことが現在の結果に繋がっている。社長に就任して以来、東京の大手ディベロッパーとの関係を強固にできたことで、事業が安定的な成長が実現できた。現在は、収益の40％を東京での案件が占めている。

Q.強みは？

経営・事業面の強みは、地域トップ企業に対する信用力が高いこと。その結果、県外からも案件を頂くことができている。また、銀行からの信用も高まり、資金面だけでなく人材面でも、バックアップいただくことができている。

組織・人材面の強みは、一つは、高卒・大卒、県内学生・県外学生など、様々なバックグラウンドを持った人材が互いに競争しながら切磋琢磨できていること。もう一つは、職人を監督する現場社員の人柄が職人の方々に信頼が厚く、そのお陰で円滑な連携が図れていること。

Q.今後のビジョンは？

当面は、「木内ブランド」の更なる強化に注力していく。お客様から「木内建設に依頼すれば安心だ」という信頼を頂けるようなブランド力を育んでいきたい。また、今後は市場環境の変化に伴い、ビルやマンションにおけるリニューアルの需要が高まるため、高品質なサービスを良心的な価格で提供していくために、独自のノウハウや技術力を含む「ソフト力」を強化し、付加価値を高めていきたい。

Q.地場の建設会社で成長し続けられる会社の条件は？

強固な財務基盤が成長企業の条件だと考えている。自己資本の充実により、積極的な人材育成や生産性の向上への設備投資を進め、その上で3年間売上がゼロでも、企業を継続できるくらいの体力は必要だと思う。

Q.採用や育成の方針は？

当社の業務は、一人で完結する仕事ではなく、組織のチームワークが必要とされる。個人では乗り切れない仕事ばかりであるため、協調性がないと良い仕事はできない。チームの結束力を高める取り組みの一環として、各エリアの厚生施設の充実や社員の家族をも巻き込んだ運動会も実施している。

また、「提案発表会」を開き、コスト削減などについて議論したり提案したりする機会を定期的に設けている。ここでは、経営陣が審査員となり、社員からの提案を評価し、表彰を行っている。回を重ねるごとに提案数が増加しており、この取り組みは社員の能力向上に貢献していると感じる。また、提案発表会で求められるプレゼンテーション・スキルが、結果的に外部のお客様に対する営業力や提案力の向上にも寄与している。

Q.女性の活躍についての考えは？

建設業界は女性の進出が遅れている。しかし、今の時代、女性の活躍を積極的に支援していくことは、とても重要になってくる。これまでは設計職を志望する女性が多かったが、今では現場を希望する女性も増えている。建設業界においても、女性の活躍は大きな可能性を秘めている。

Q.木内建設への就職を検討されている方に一言。

当社では、建築・ディベロッパーとあらゆる事業を展開しているため、様々な仕事にチャレンジでき、当社でしか得られない経験がたくさんある。ぜひ、熱意に溢れ、チャレンジ精神旺盛な人に門戸を叩いて欲しい。当社の場合は、資格の取得無くしては仕事ができないので、勉強熱心な方には向いていると思う。学生に向けてインターンシップを提供しており、当社で働くイメージを持って頂く良いきっかけになると思うので、ぜひ参加してみて欲しい。