Q.どのような理念・想いで事業をやっているのか？

私たちはライフスタイル・カンパニーとして、家づくりを通して「地域に暮らしを楽しむ文化を創造する」ことを理念に、たくさんのお客様に家を提供し、地域にたくさんの暮らしを楽しんでいるお客様を増やしたいとの想いで事業活動を行っている。

長く住宅建築に携わりながら、たくさんのお客様に家を提供させていただいた。家づくりを通して思うのは、家は手段であって目的ではないということ。よき暮らしを求め家を建てる住まい手に対して、家がすべてであるがごとく建築を提供している建築会社がいかに多いことか。また、住まい手にあっても「かっこいい家を得る」＝「幸せになる」と思い込んでいるお客様がとても多いことに気づかされる。本来の家づくりとは、こんな暮らしがしたい、こんな人生を送りたいがあって、そこから家づくりが始まるものだ。

また、欧米の成熟した街を訪ねるといつも思うことがある。それは街を愛し、歴史や文化を大切にし、その中で生きる喜びとそこに暮らす誇りを持っていること。すなわち豊かに暮らす術を知っているということ。その手段の一つとしてインテリア、家具、庭をとても大切に思うこと。今日の日本、特に地方の暮らしに欠けていることなのではないかと感じる。便利や高性能も大切だが、消費についての考え方や社会とのつながりについて、立ち止まって考える時期に来ているように思う。

私たち建築に携わる者は、地域と関わり、街をつくる仕事となりますので暮らし方の価値観として物心両面の価値を伝えていく使命があるのだ。

Q.どのようなお客様に対して、どのような価値を提供しているのか？

当社は、「暮らし＝家＋家具＋庭」と捉え、家のみの提供ではなく、住生活に関わる家具やグリーンなど、ライフスタイルを楽しむための商品・サービスをトータルで提供している。例えば、インテリアショップ「USTYLE」、薪ストーブ＆ライフスタイルショップ「FIVES」を展開している。「家を建てたい人だけではなく、暮らしを楽しみたいというお客様ともたくさん出会いたい」との思いで出会いのチャネルを構築している。

Q.当社の強みは？

熟練・若手を含めた人材力が当社の強みだ。仕事は、生む仕事と育てる仕事の二種類に分かれている。生む仕事というのは営業職のことで、当社の場合、営業職の採用は、住宅業界以外の異分野から中途採用者がほとんど。注文住宅というゼロベースから創っていく仕事なので、マニュアルがないと動けない営業人材は当社には合わない。前職で培ったスキルやコミュニケーション力によって、お客様の潜在ニーズを読み取ることのできる営業職（プロデューサー）が、お客様の暮らしの目的に沿う形でゼロから家を作ることができる点に定評がある。

育てる仕事というのは、デザイナー、コーディネーター、設計、現場管理、検査、アフターフォローのこと。建築の地力には絶対的な自信を持っており、家をただ作る・組み立てることはどの会社でも出来るが、当社を支えているのは他には負けない技術者スタッフのレベルの高さだ。

Q.当社の社員が果たしている役割は？

社員には二つ以上の役割を担ってもらうという仕事のスタイルを大切にしている。その役割とは、まず「家を作ることに対する役割をもつ」こと。二つ目は「家を守ることに対する役割をもつ」こと。

家を守るとは、メンテナンスやアフターサポートのこと。そして、常にお客様の立場に立って仕事をする姿勢を徹底している。制作部、設計管理部、UPD（デザイン）の3つの部署があるが、スタッフは部署の垣根を超えチームワークで仕事をしている。

小さな組織では、自分の役割を一つに決めつけない方がいい。大切なのはお客様を向いて仕事をすること。既成概念がないスタッフの方が楽しく仕事をしてくれると考えている。

Q.お客様との接点はどこで持つのか？

ショップや完成見学会に来ていただくことやOBのお客様からの紹介によって、新たなお客様との接点を創っている。また、お客様に対しては、モノ売りではなくモノづくりの良いイメージを伝えられるよう、HPや口コミを大切にしている。従って、広告宣伝にはあまりお金をかけず、訪問や押し売り営業のようなことは一切行っていない。

Q.今後のビジョンは？

長期的なビジョンとしては、「暮らしを楽しむ」という文化を創っていきたい。そのためには、どう継続して、どう未来につなげていくか。そのために作り手として技術レベルをより向上させ地力を高めるため、社員教育により重点を置いている。

また地場の企業として、作るだけではなく、作ったものを一生守っていく覚悟と責任も重要と考えている。短期的なビジョンとしては、2020年までにはお客様の行列ができる会社になりたい。口コミや紹介で、多くのお客様に求められるようになりたい。そのためには、作ったあとのアフターサポートが大事になります。それによって、お客様からたくさんの信頼を得ていきたい。

Q.今後の課題は？

私たちが目指していることと、市場の間にまだギャップがある。「家を買う」という意識のお客様がまだ多い。「暮らしを楽しむ」という文化を創っていくために、当社としてまだやり切れていないことが多い。お客様が楽しめる暮らしを提案し、形にしていきたいと考えているが、お客様の予算との兼ね合いもあり、十分に実現出来ているとは言い難い。

Q.入社を検討されている方に一言。

地方は豊かで楽しいコンテンツや可能性がたくさんある。私たちは、ライフスタイル・カンパニーとして地域の暮らしを豊かにして、地方を明るくしたいという目的を持っており、そして暮らしを楽しむ文化を作りたいと考えている。

まだ、たくさんの可能性があるのが地方。ぜひ若いうちに自然豊かな環境の中で、人間関係が希薄ではない地方で人の情愛を感じる経験して欲しい。地方の方が、感受性や人間関係など豊かなので、仕事を通して生きること暮らすとこを学ぶことができるはず。ぜひ、地域を大事にしてくれる方と一緒に、暮らしを楽しむ文化を伝えていきたい。