全国の地方自治体と取引する秋田を代表するITカンパニー

株式会社アチカ 代表取締役社長 九島 正広 様

Q.アチカに入社し、社長に就任するまでの経緯は?

専修大学経営学部を卒業し、平成2年にNEC系の東北日本電気ソフトウェアに入社した。学生時代にプログラミングをかじっていたので、開発がやりたくて入社したが、NEC本体に出向になり、自治体向けの販売促進、営業を担当することになった。その後、NECの東北支社に転籍し、平成23年までNECに在籍した。最後の2年間は、アチカに出向していた。現会長からの誘いを受けて、アチカに入社した。初めに手掛けたのは、秋田県の複数の自治体におけるシステム共同化の案件。この案件を地元のIT企業でコンソーシアムを組んで受注することができた。その後、執行役員、専務を経て、平成28年に社長に就任した。

Q.企業理念について。どのような理念・想いで、どのような事業をやっているのか?

「お客様の価値を創造する」だけでなく「創造し続ける」という話を社員にしている。もう一つは、当社が掲げる「Challenge Innovation」にもあるように、「変化し続ける」ことを意識している。

Q.どのような顧客に、どのような商品・サービスを提供しているのか?

地方自治体に対して、システム開発の受託、自社開発のアプリケーションを提供している。地方自治体との取引が売上全体の80%を占める。取引先は、秋田県内の自治体はもちろん、全国各地の自治体と取引している。「地方公会計研究センター」という全国の税理士や会計士が集まる一般社団法人との提携により、公会計のアプリケーション販売について、全国の自治体に提供することができている。

Q.今後の経営戦略は?

現在、自治体向けのSI事業をメインで展開しているが、サービス事業への転換を進めている。現在、年商12億円のうち、サービス事業は約30%を占めているが、その比率を50%まで高めたい。そのための一つとして、秋田県の12市町村の共同システム案件を手掛けており、運用を含めたサービス事業としてお受けしている。もう一つは、自治体の公会計向けのアプリケーションを自社開発して提供している。自治体も財務四表の提出が義務付けられるようになったことにより、当社としては「公会計」の領域を新たな事業機会と捉えている。このような新たな事業領域において、サービス事業を拡大していく。

Q.公会計向けのアプリケーションとは?

自治体も財務四表の提出が義務付けられた。自治体はあらゆるデータを、システム、エクセル、紙など、様々な形式で保有している。当社は、それらを一元管理するためのアプリケーションを提供している。

Q.サービスの比率を高めていくために必要なことは?

営業面では、地方公会計研究センターを始めとする外部団体との提携強化、信頼できる全国各地のビジネスパートナー20社との連携により、販路を開拓していく。

サービス面では、アジャイル開発手法のように、お客様の要望をしっかり理解し、仕様に落とし込みながら、コミュニケーションを重視した開発を徹底していく。

Q.事業面の強みは何か?

一つは、自治体のシステム共同化に関するノウハウが蓄積してきていることだ。従来、自治体は、それぞれの自治体ごとに、ベンダーを選定し、それぞれ異なるシステムを導入してきた。しかし、財政難により、IT関連コストを削減しようという動きがある。IT関連コストを削減するためには、大手メーカーがフロントに立つのではなく、地元のSIerが連携して、システム開発を行っていく必要がある。アチカは、地元のSIerを取りまとめ、システム共同化をリードしている。その実績、ノウハウは強みだ。

もう一つは、秋田県のIT企業では当社だけが地理情報システム(GIS)のノウハウを持っており、GISのデータ源となる地図情報の測量や作図などを手がけることができる点だ。GISの実用例として、由利本荘市において、道路の区画整理、ハザードマップ、要介護支援者などに幅広く活用された事例がある。

Q.御社を取り巻く脅威や機会は何か?

最大の脅威は、平成の大合併により、自治体数が減っていることだ。売り先が縮小していくことは避けられない。また、国の方針として、全国1700の自治体のうち1000以上をクラウド化したいという意向がある。「システム共同化」、「クラウド化」は当社の強みなので、これについてはチャンスと捉えている。また、「公会計」や「マイナンバー」の領域も新たな事業機会だ。

また、人口減少に伴い自治体の職員数も減少していくだろう。そうなると、一人の職員にかかる業務負担が大きくなる。AIを使って、自治体職員の業務負担を削減していくようなシステムを提供していきたい。これも新たな事業機会になる。

Q.今後のビジョンは?

まず、秋田のITと言えば、アチカと言われるようにしたい。そのためには、自社開発のアプリケーションで、全国トップシェアを獲得したい。また、国内だけでなく、海外の自治体向けにも提供していきたい。また、ITで地方創生に貢献していきたい。ITの活用により、地方の課題を解決していくような仕事をしていく。また、IoT、AI、センシング、ロボティクスなどの新領域にも参画したい。

Q.今後の課題は?

下請けをやっている期間が長かったので、自ら仕事を持ってくるマインドが弱い。まだ、下請け時代の意識から脱しきれていない。今後は、リーダーシップを発揮し、自ら考えて自ら売れるようなリーダー人材を増やしていかなければいけない。そのような気概をもった次世代の若手社員を育成していきたい。

Q.そのために、どのような取り組みを行っているか?

まずは、仕事をしていて楽しいと思える環境作り、ワークスタイル改革を進めている。一つの取り組みに、フリーアドレス化がある。これによって、部門を超えたコミュニケーションが増え、他の部門が何をやっているのか知ることができる。

もう一つ、「アチカ10%タイム」を導入する予定だ。これは業務時間の10%を使って、通常業務とは離れて、新たな発想を生み出すために使ってもらう。

Q.採用方針、求める人物像は?

採用はダイレクトリクルーティングに注力している。その一環で、学生向けのインターンシップに取り組み始めた。営業職は営業同行のOJT、技術職はPepperのアプリ開発を行っている。自ら考えて自ら行動できる人材、コミュニケーション力が高い人材を採用したい。

会社概要

会社名株式会社アチカ
事業内容・自治体向パッケージ導入、運用支援
・ネットワーク構築 ・地理情報構築
・公共施設マネジメント業務支援 ・製造、販売管理構築
・その他システム開発
代表者名九島 正広
代表プロフィール専修大学卒業後、1990年、NECソフトウェア東北株式会社に入社。その後、日本電気株式会社に出向。2011年、株式会社アチカに入社。執行役員、専務取締役を経て、2016年、当社・代表取締役社長に就任。一般社団法人秋田県情報産業協会・理事副会長を兼務。
沿革平成2年 株式会社アチカ・ソフト設立
平成21年 株式会社イトダコンピュータ(大仙市)と合併し、大仙支社を設置
平成25年 当社が代表企業となる地元企業7社によるコンソーシアムが発足し、秋田県内12町村クラウドサービスによる業務システム共同化受注
本社所在地〒010-0941
秋田県秋田市川尻町字大川反170番地179
年商12億3,700万円
従業員数91名
URLhttp://www.atika.co.jp/